今話題のファミチキレッドのCMについて、「気持ち悪い」「不快」と感じる声がSNSや知恵袋で続出しています。八木莉可子さんの口元のアップ、咀嚼音、そして“指ペロ”といった演出に、なぜこれほど強い拒否反応が起きたのでしょうか?本記事では、視聴者の生理的な嫌悪感の理由、SNSでの反応、さらには炎上CMの戦略的背景にまで迫ります。CMは本当に成功だったのか、それとも逆効果だったのか――消費者のリアルな声から読み解いていきます。
なぜ気持ち悪いと言われるのか?演出に感じる違和感とは
2025年6月より放映されているファミリーマートの新CM「ファミチキレッド篇」が、SNSやQ&Aサイトで波紋を呼んでいます。特に多くの人が不快感を抱いているのが、食べるシーンの演出です。出演しているのはモデル・女優としても人気の八木莉可子さん。しかし、その人気をもってしても「気持ち悪い」と言われてしまうCMには、いくつかの具体的な原因が存在しています。
まず一つ目は、音の演出です。チキンを食べるときの「ハフハヒ」「フガフガ」といった過剰な咀嚼音・鼻息が挿入されており、多くの視聴者にとってはこれが生理的嫌悪感を誘発しています。ASMRのような音フェチ要素を狙った可能性もありますが、一般的な食事マナーとは真逆の演出に、「下品」「食欲が失せる」と感じる人が続出しました。
二つ目に挙げられるのが、カメラワークの極端なアップです。チキンを口に運ぶ様子や、食べる瞬間の口元を大きく映し出す演出は、視聴者に対してわざと不快感を与えているとすら受け止められることもあります。特に、口周りに油がついているように見える映像や、唾液を連想させる音は「汚らしい」「不衛生」といった印象を与えてしまい、食べ物のCMとしては逆効果に。
そして多くの批判が集中しているのが、CMのラストにある「指を舐めるシーン」です。この仕草は一部で「セクシャルに感じる」「マナー違反だ」と指摘されており、SNSでは「コロナ禍で衛生意識が高まった中で、今どきありえない演出だ」という厳しい声も多数見られました。紙袋に包まれているファミチキを食べているのに、なぜ指が汚れる?という視聴者の素朴な疑問も納得です。
また、これらの演出を「狙いすぎ」と感じる人も少なくありません。食事シーンでリアルな表現を追求するあまり、「わざと嫌悪感を煽って注目を集める」炎上マーケティングなのでは?という憶測も出ているほどです。美味しさを強調するどころか、「買う気が失せる」「美味しくなさそう」と感じてしまうCMには、企業としてのメッセージ性にも疑問が投げかけられています。
さらに、女優・八木莉可子さんに対しても同情の声が集まっています。「演技を指示されて仕方なくやっているのだろう」「イメージダウンにならないか心配」といった意見は、CMの内容以上に制作側の意図や感性に対して不満が向けられている証拠です。視聴者の間では、「美人にあえて下品なことをさせるセンスが理解できない」という批判的な見解もあります。
このように、ファミチキレッドのCMが「気持ち悪い」と感じられる理由は、単に一つの演出ではなく、複数の要素が重なって視聴者の不快感を引き出していると言えるでしょう。食べ物の魅力を伝える広告において、“リアルさ”と“清潔感”のバランスがいかに重要かを再認識させられる事例です。
SNS・Yahoo!知恵袋での反応は?「気持ち悪い」「指ペロ無理」の声が続出した理由
ファミリーマートの新CM「ファミチキレッド」が話題になったのは、テレビ放映直後からではなく、SNSやQ&Aサイト(Yahoo!知恵袋など)で“気持ち悪い”と批判され始めてからです。この現象は、単なる「好き嫌い」の域を超え、ある種の“ネット炎上”と呼べるほどに拡大しています。ではなぜ、このCMはこれほどまでに不快感を持たれたのでしょうか?その背景には、共感の連鎖と社会的な感覚の変化があります。
まず注目すべきは、Yahoo!知恵袋での投稿です。あるユーザーが「すごく不快でイライラする」と率直に書き込んだ質問に対して、わずか数日で18件以上の回答と70件近い共感のリアクションが寄せられました。この反響の大きさは、単なる“好き嫌い”の意見表明ではなく、「自分も同じ気持ちだった」と感じた人がそれだけ多かったことを示しています。
具体的に不快とされているのは、「口元のアップ」や「ハフハヒ音」、そしてCM終盤に映る「指を舐めるシーン」です。SNSでは「音が生理的に無理」「動物っぽくて気持ち悪い」「食事マナーが悪すぎる」といった反応が続出し、特に指を舐める描写に関しては、「コロナ禍であれだけ衛生面が言われたのに逆行している」「なんで紙袋から食べてるのに指を舐める必要があるのか?」といった疑問も多く見られました。
また、X(旧Twitter)やInstagramなどでも「#ファミチキCM」「#ファミチキレッド」などのハッシュタグを通じて、ネガティブな意見が広がっています。その中には、「あのCMのせいで食欲失せた」「わざと炎上を狙ってる?」といった批判のほか、女優・八木莉可子さんを気遣う声も多く、「こんな演出やらされて可哀想」「彼女のイメージが悪くならないといいけど」といったコメントが並びます。
さらに、回答者の中には「男性視点のCMに感じた」という指摘もありました。「美女がチキンを食べる姿をセクシャルに映すことで、男性の注意を引こうとしているのでは?」という見方です。しかしその結果、ターゲットであるはずの若年層男性だけでなく、女性や年配層、家族層といった幅広い視聴者層から反感を買う結果となってしまいました。
ある知恵袋ユーザーの意見が象徴的です。「友達が目の前でチキンを食べて、指をペロッと舐めたらドン引きする。その指、どうするの?って思ってしまう」。このように、CMの“演出としての演技”ではなく、“実際に目の前でされたら嫌な行動”として視聴者がリアルに想像してしまう構造が、不快感を増幅させています。
また、こうした意見に対して「そこまで騒ぐ必要ある?」という反論もゼロではありませんが、全体的には否定的な意見が多数派です。「不快だと思った自分がおかしいのかと思って検索したら、同じような声がたくさんあって安心した」というユーザーの投稿は、まさに“共感の可視化”が不満をさらに大きくしていく様子を象徴しています。
つまりこのCMは、映像単体ではなく、SNS時代における「共感」「批判の連鎖」によって炎上を拡大した典型例といえるでしょう。現代の消費者は、企業や広告に対してただ受け身ではなく、自分の感覚を言語化し、共有し、そして拡散する力を持っています。ファミチキレッドのCMがここまで大きな議論を呼んだのも、まさにその「共有された気持ち悪さ」によるものです。
炎上CMは本当に逆効果?不快CMが注目される裏にある広告戦略と今後の課題
ファミチキレッドのCMに対する「気持ち悪い」「不快」という声が広がる中で、一部では“炎上商法ではないか”という疑念もささやかれています。実際、炎上や賛否を巻き起こすCMは近年少なくなく、それが企業戦略の一環であることもしばしばです。しかし、今回のファミリーマートのケースは、「炎上によって話題にはなったが、それが本当に成功だったのか?」という問いが残る結果となっています。
まず、広告業界における「炎上マーケティング」の本質を振り返ると、“嫌悪されてもいいから記憶に残る”という発想が根底にあります。実際、過去にも「赤いきつね」「日清カップヌードル」など、少々過激な演出やストーリーで注目を集め、話題性を得た企業はあります。しかしそれらは、“炎上してもブランドイメージを落とさず、商品価値を損なわない”という条件を満たしていました。
対して、今回のファミチキレッドのCMはどうだったのでしょうか。SNSや知恵袋を見る限り、「気持ち悪いから買いたくなくなった」「不衛生に見える」という声が多数。つまり、CMの影響で商品のイメージが悪化してしまっているという点が、これまでの成功した“炎上系CM”とは異なる点です。購買行動に結びつかず、むしろ離反を招いているのであれば、それはマーケティング戦略としては明確な失敗と言えるでしょう。
一方で、「不快でも売上が伸びているならCMは成功では?」という声もあります。実際、ある視聴者は「CMは嫌いだけど、ファミチキレッドは辛くて美味しいから買う」と投稿しています。これが事実であれば、CMの内容よりも商品の味や話題性が勝っているという可能性もあるでしょう。ただしそれでも、CMの印象が“味を上回るほどネガティブ”であれば、長期的にはブランドの信頼を損なうリスクが高まります。
また、ファミチキレッドは従来のファミチキと異なる新商品として打ち出されているため、ブランド認知を広げる必要があったのは理解できます。しかし、それならば「辛さ」や「ジューシーさ」といったポジティブな要素に焦点を当てるべきだったのではないでしょうか。口元のアップや指を舐める描写に焦点を当てた今回の演出は、ターゲット層である若年層や家族層の感性とは大きくずれていた印象です。
さらに、今回のCMには「男性目線の演出では?」というジェンダー批判も寄せられました。「美女に“指ペロ”させて注目を集めようとするのは古い」「作った人たちの感覚が時代遅れ」という声もあり、広告制作における価値観のアップデートの必要性も浮き彫りになりました。性別や年齢を問わず幅広い層が見るテレビCMでは、不快にさせない“安全な表現”がますます求められる時代になっているのです。
このような背景を踏まえると、今回のファミチキレッドのCMから広告業界が学ぶべきことは多いでしょう。話題性だけを追い求めた演出が、視聴者の感情を無視した瞬間に逆効果になる。そしてそれは、SNS時代においては瞬く間に炎上し、ブランドへの信頼を損なうリスクに直結するのです。
つまり、CMの目的が「話題化」ではなく「購買促進」であるならば、ユーザーの感性や共感を第一に考える必要があります。ファミリーマートには今後、商品の魅力を自然に伝えられるような、クリーンで親しみやすい演出のCMを期待したいところです。
まとめ
ファミチキレッドのCMに「気持ち悪い」と感じる声が多発したのは、視覚・聴覚の演出が視聴者の感性に大きく反したことが原因でした。SNSや知恵袋では指舐めや咀嚼音に強い拒絶感を示す意見が相次ぎ、一部ではCM戦略そのものへの疑問も上がっています。炎上による話題化が一時的な注目にはつながっても、長期的に見ればブランドイメージに悪影響を与えるリスクも。広告には「話題性」だけでなく、「共感」と「清潔感」も求められる時代に入っているのです。