健大高崎の本格派左腕・佐藤龍月(さとう・りゅうが)選手は、最速147キロのストレートと多彩な変化球を操る注目投手です。
2024年にトミー・ジョン手術を受けながらも、わずか11か月で驚異の復帰を果たし、チームを2025年夏の甲子園出場へと導きました。
怪我を乗り越えて進化したその姿に、プロのスカウトからも熱い視線が注がれています。
本記事では、佐藤選手の投球スタイルや復活劇、プロフィールや球歴、さらにはドラフトでの注目ポイントまで詳しく紹介します。
健大高崎の147キロ左腕・佐藤龍月とは?
最速147キロ!伸びのあるストレートと多彩な変化球
佐藤龍月選手は、“鋭く伸びる”ストレートが持ち味の本格派。単なる球速以上に、質の高いボールで勝負できる投手です。
✅ストレート:最速147kmを記録。常時130km台中盤〜140km前後で、低めに伸びる球筋。ベースの手前で落ちて浮くような質の高さ。
✅スライダー:大きく横滑りし、タイミングを外す横変化が武器。特に三振狙いの決め球、試合のここぞという場面で真価を発揮。
✅チェンジアップ:左打者に対して効果的な緩急を生む決め球。打者のタイミングを狂わせる直球とのコンビネーション。
✅カーブ:テンポをリズミカルにする要素として一定の頻度で使用。
✅スピードだけでなく、“打者から見えにくい”フォームも大きな武器。
✅左右で違う攻め方をしている、冷静な投球術。
無失点の圧巻ピッチング再び!センバツ優勝の立役者が夏に復活
2024年春のセンバツ大会で、佐藤龍月選手は全4試合・計21回1/3を無失点、22奪三振・与四球3、被安打9という圧巻の成績を記録。
健大高崎を春の初優勝へと導いた、まさにセンバツ優勝の立役者でした。
その後、トミー・ジョン手術を経て、長期離脱を余儀なくされましたが・・・
1年後の2025年夏、佐藤龍月は再びマウンドに戻ってきました。
群馬大会では、前橋工戦で復帰登板し最速147kmを計測しながら無失点の投球を披露。
さらに決勝、前橋育英戦では6回から登板し、2回無失点と完璧な内容で、チームの逆転サヨナラ勝利に貢献しました。
甲子園のマウンドで見せるリーダーシップと冷静さ
怪我を乗り越えて戻ってきた佐藤龍月選手は、投手としての成長だけでなく、チームの精神的リーダーとしてもひと回り大きくなった印象を受けます。
彼の落ち着いたマウンドさばきとリーダーシップは、甲子園でも健大高崎を上位進出へ導く原動力となるでしょう。
トミー・ジョン手術と驚異の復帰!
靱帯損傷および疲労骨折と手術決断
2024年夏、群馬県大会後の検査で、佐藤龍月選手は左肘の内側側副靱帯損傷と疲労骨折が判明。
保存的な治療では再発の恐れがあり、将来を見据えてトミー・ジョン手術を選択しました。
半年での実戦復帰という異例のスピード
一般的にトミー・ジョン手術後は1年から1年半のリハビリが必要とされる中、佐藤選手は11ヶ月で公式戦復帰を果たしたとDeNAスカウト・稲嶺氏も驚きの声を上げています。
「プロでも復帰に1年以上かかると言われる中で、それを上回る早さで復帰できたのは凄い」との高評価でした。
復帰登板で自己最速を記録:147kmの衝撃
復帰後3戦目(練習試合)で、浦和学院戦で自己最速を1km更新する147km/hを計測。
1イニング無失点の内容と合わせ、復帰後の順調さを印象づけました。
また、楽天スカウト・井上氏からは「指にかかった時のストレートの質が良い。投げるごとに少しずつ調子が上がっている」と評されています。(引用:スポーツ報知)
関係者や本人のコメント
佐藤選手:「キャッチボールの時から、今までよりも調子がいい感じでした。真っすぐの平均球速は、(手術前より)上がっていると思います」
正捕手の小堀弘晴選手:「手術前よりも今の方がストレートで押せるし、ファウルも空振りも狙える。スライダーに頼らないで抑えられる」(引用:朝日新聞)
DeNA・稲嶺スカウト:「プロでも復帰に1年以上かかると言われるトミー・ジョン手術を11ヶ月で復帰したのは凄い」(引用:日刊スポーツ)
佐藤龍月のプロフィールと球歴まとめ
基本プロフィール
- 名前(よみ):佐藤 龍月(さとう りゅうが)
- 生年月日:2007年7月13日(2025年8月現在18歳)
- 出身地:神奈川県川崎市西中原
- 身長:173cm
- 体重:77kg
- 投打:左投左打
- ポジション:投手
- 目標とする野球選手:大谷翔平選手
- 好きな野球チーム:読売ジャイアンツ
球歴まとめ
佐藤龍月選手は、小学生の頃から全国・国際レベルで活躍し続けてきた“本物のエリート左腕”。
高校でも早くから一軍入りし、春のセンバツでは無失点の活躍で一躍全国区の存在に。
さらに大ケガを経てなお、驚異的なペースで復帰と成長を重ねており、ドラフト候補としても高い期待を集めています。
- 陣屋少年野球部:(下小田中小)1年。2歳上の兄の影響で野球を始めました。
- 今井西町こども会野球部:(川崎市立大戸小学校)
- 小6、読売ジャイアンツJr.でプレー(小6で最速123kmを記録)
- 東京城南ボーイズ(西中原中):中2で最速139kmを記録。
- U-15侍ジャパン(WBSC U-15ワールドカップ)日本代表として国際大会に出場
- 1年:春からベンチ入り。春季公式戦に登板。
関東大会で投げ、先発完投勝ちを経験 - 2年:春のセンバツで全5試合に登板。トータル22回無失点(奪三振22、与四球3、被安打9)
肘の靭帯損傷と疲労骨折のためトミー・ジョン手術を受ける。(夏の甲子園はベンチ外) - 3年:約11か月という異例のスピード復帰。投手としての成長と精神力への注目が集まる。2025年夏の甲子園予選で147kmの速球で復活し注目を集めている
怪我を乗り越えた本物の左腕、ドラフト注目へ
佐藤龍月選手は、技巧と球速の両方を高い次元で兼ね備えた、完成度の高い左腕です。
2024年春のセンバツでは、全試合無失点・22奪三振という驚異的な成績で全国を沸かせ、健大高崎を春の選抜初優勝に導いた立役者に。
しかしその直後、左肘の靭帯損傷と疲労骨折が判明し、高校球児としては異例のトミー・ジョン手術を決断。
多くの選手が1年半以上のリハビリを必要とする中で、佐藤選手はわずか約11ヶ月で公式戦のマウンドに復帰しました。
復帰戦となった2025年夏の群馬大会では、最速147kmを計測し、制球力や変化球のキレも進化。
短いイニングながらも圧巻の内容で、早くもプロのスカウトから注目の的に。
「ストレートの質が良い」「技術・精神力ともに非凡」と、楽天・DeNAをはじめとした複数球団のスカウトが高く評価しています。
プロの世界でも再手術を経て成功する例は多くはありません。
その中で、佐藤選手は「大ケガを経て、さらに進化した高校球界屈指の左腕」として、2025年ドラフトで名前が挙がることは間違いないでしょう。
まとめ
健大高崎高校の佐藤龍月(さとう・りゅうが)選手は、最速147km/hの直球とキレのある変化球を武器にする本格派左腕です。
1年時から注目を集め、春のセンバツでは全試合無失点と圧倒的な内容で全国に名を広めました。
2024年夏、左肘の靱帯損傷と疲労骨折によりトミー・ジョン手術を受けました。
通常なら復帰に1年半を要する重傷でしたが、佐藤選手はわずか11か月で実戦復帰しました。
しかも、復帰登板で自己最速の147km/hを計測。
制球力や変化球の精度も明らかに向上しており、さらなる進化が期待されます。
ストレートは回転数・球威ともに申し分なく、変化球もスライダー・チェンジアップ・カーブを織り交ぜて的を絞らせません。
フォームの再構築を経て制球力が安定し、より完成度の高い投手へと進化を遂げたように思えます。
球歴は、小学生で読売ジャイアンツジュニアに選ばれ、中学では東京城南ボーイズに所属。
U-15日本代表として国際経験を積んでおり、勝負強さやメンタル面は高く評価されています。
甲子園の大舞台では、リーダーシップと冷静なマウンドさばきが光ります。
大きな怪我を乗り越えて、進化した姿で戻ってきた佐藤龍月選手。
今秋のドラフトに向けて、間違いなく複数球団が動向を注視している投手です。